挨拶は頬にキス、トイレは有料?初めてのサンパウロ旅行で知るべき時期と文化のリアル
– 準備、モデルコース、グルメまで網羅した決定版ガイド –
南米最大級のメガシティ、ブラジル・サンパウロ。この活気あふれる街への旅は、きっと忘れられない体験になるでしょう。しかし、挨拶で頬にキスをする文化や、有料が基本の公衆トイレ事情など、日本とは違う習慣に戸惑う場面も。この記事では、初めてサンパウロを訪れる方が安心して旅を楽しめるよう、最適な旅行の時期から、現地でスマートに振る舞うためのリアルな文化情報まで、経験豊富なジャーナリストが詳しく解説します。
この記事でわかるサンパウロのユニークな習慣
- 挨拶のキスは親愛の証:サンパウロでは片頬に1回が基本。その意味とスマートな振る舞い方を解説します。
- トイレの紙は流さないのがルール:なぜ?どうするの?ブラジルで最も重要なトイレマナーのリアルをお伝えします。
- 旅行に最適な「時期」:南半球の気候を理解し、乾季と雨季それぞれの楽しみ方と準備のポイントがわかります。
これらの疑問への答えはもちろん、あなたの旅を最高のものにするための実践的な情報を詰め込みました。さあ、一緒にサンパウロの魅力の扉を開きましょう!
旅行前の準備:サンパウロの旅を120%楽しむための完全ガイド
さあ、地球の裏側サンパウロへの冒険が始まります!エネルギッシュな街の魅力を満喫するためには、事前の準備が何よりも大切です。気候からお金、安全対策まで、経験豊富なジャーナリストの視点で、あなたの旅を完璧にサポートする情報をまとめました。
1. ベストシーズンはいつ?サンパウロの気候と服装
まず押さえておきたいのは、サンパウロは南半球にあり、日本とは季節が真逆だということ。旅行計画を立てる上で最も重要なポイントです。
- 乾季(4月~9月):ベストシーズン!
この時期は空気が乾燥し、晴天の日が多いため観光に最適です。平均気温は15℃~25℃と過ごしやすく、朝晩は少し肌寒く感じることも。服装は、日中は半袖や長袖のシャツで快適ですが、薄手のジャケットやカーディガンなどの羽織ものは必ず持参しましょう。 - 雨季(10月~3月):スコールに注意
日本の夏にあたるこの時期は、気温・湿度ともに高くなります。特に午後に「スコール」と呼ばれる激しい通り雨が降ることが多いのが特徴です。服装は夏服で問題ありませんが、折りたたみ傘や撥水性のあるウィンドブレーカーがあると非常に重宝します。また、ショッピングモールやレストランは冷房が強いため、やはり羽織ものは必須です。
2. ビザは必要?パスポートと入国審査の基本
入国に関する手続きは、旅の基本中の基本。最新情報をしっかり確認しましょう。
- パスポート:ブラジル入国時に6ヶ月以上の残存有効期間が必要です。出発前に必ずご自身のパスポートを確認してください。
- ビザ(査証):従来、日本のパスポート保持者は観光目的での短期滞在にビザは不要でしたが、制度が変更されています。渡航前にブラジル政府の公式サイトで最新のビザ要件を確認し、必要であれば電子ビザ(e-Visa)を申請してください。手続きには時間がかかる場合もあるため、早めの準備が肝心です。
- 入国審査:往復の航空券(eチケットの控え)やホテルの予約確認書、滞在費用を証明できるもの(クレジットカードなど)を提示できるよう、手元に準備しておくとスムーズです。
3. お金はどうする?現地通貨レアルと支払い事情
サンパウロの通貨は「レアル(BRL)」。スマートな支払い方法を知っておきましょう。
- 通貨と両替:日本円からレアルへの直接両替は、レートが非常に悪いか、そもそも取り扱っていない場合が多いです。おすすめは、日本で米ドルに両替し、サンパウロの空港や市内の両替所(Casa de Câmbio)でレアルに両替する方法です。もしくは、クレジットカードの海外キャッシング機能を利用するのも便利です。
- 支払い方法:ホテル、レストラン、大きめのスーパーなど、ほとんどの場所でクレジットカード(VISA、Mastercardが主流)が利用できます。ただし、市場や屋台、小さな個人商店では現金のみの場合も。安全のため多額の現金は持ち歩かず、クレジットカードをメインに、少額の現金を併用するのがベストなスタイルです。
- チップ:ブラジルには基本的にチップの習慣はありません。レストランでは会計にサービス料(約10%)が含まれていることがほとんどなので、別途渡す必要はありません。
4. 安全と健康のために:知っておくべき対策
エキサイティングな街だからこそ、自己防衛の意識は常に持っておく必要があります。
- 治安対策:
- 貴重品の管理は徹底しましょう。パスポートはホテルのセーフティボックスに預け、コピーを持ち歩くのが基本です。
- スマートフォンを操作しながらの「ながら歩き」はスリの格好の的です。使用する際は周囲を警戒してください。
- 高価なアクセサリーや時計は外し、華美な服装は避けましょう。
- 夜間の一人歩きや、人通りの少ない場所へ行くのは避けてください。移動はタクシーや配車アプリ(Uberなど)を利用するのが安全です。
- 健康・衛生対策:
- 水道水は飲めません。必ずペットボトルのミネラルウォーターを購入してください。
- 蚊が媒介するデング熱やジカ熱などの感染症リスクがあります。肌の露出を控え、虫除けスプレー(DEET成分配合が効果的)を必ず持参・使用しましょう。
- 万が一の病気や怪我、盗難に備え、海外旅行保険への加入は必須です。補償内容が充実したものを選び、証券番号はすぐに確認できるよう控えておきましょう。
5. これで完璧!サンパウロ旅行の持ち物チェックリスト
旅の成否を分ける持ち物リスト。必需品から、あると便利なアイテムまでまとめました。
【必需品】
- パスポート(残存期間6ヶ月以上)とパスポートのコピー
- 電子ビザ(e-Visa)の控え(必要な場合)
- 航空券(eチケットの控え)
- 現金(日本円と米ドル少々)と現地通貨レアル
- クレジットカード(複数枚あると安心)
- 海外旅行保険証
- ホテルの予約確認書
【衣類・靴】
- 季節に合わせた着替え(乾季は羽織もの、雨季は夏服+α)
- カーディガンやジャケットなどの羽織もの(冷房・朝晩の冷え込み対策)
- 歩きやすいスニーカー
- 少しお洒落なレストラン用の服や靴
- 下着、靴下
【日用品・衛生用品】
- 虫除けスプレー、かゆみ止め
- 日焼け止め、帽子、サングラス
- 常備薬(胃腸薬、頭痛薬、酔い止めなど)
- ウェットティッシュ、ポケットティッシュ(トイレに紙がないことも)
- 変換プラグ(ブラジルは主にCタイプとNタイプ。マルチ変換プラグが最強)
- スマートフォン、充電器、モバイルバッテリー
- カメラ
- 歯ブラシ、歯磨き粉(海外ホテルにはない場合も)
【あると便利なもの】
- スマートフォンの盗難防止ストラップ
- エコバッグ
- 簡単なポルトガル語会話集や翻訳アプリ
- ジップロックなどの密閉袋(濡れたものや小物の整理に)
おすすめモデルコース:サンパウロ, ブラジル
「挨拶は頬にキス、トイレは有料?」そんな疑問から始まるサンパウロの旅。ここでは、ただ観光名所を巡るだけでなく、現地の文化や人々の日常に触れることができる、旅のプロが厳選した3つのモデルコースをご提案します。あなたの滞在日数や興味に合わせて、サンパウロのリアルな魅力を体感してください。
【半日コース】アートと喧騒に心躍る!パウリスタ&ヴィラ・マダレナ探訪
サンパウロに到着した初日や、少しだけ自由時間がある方に最適なのが、この半日コースです。南米経済の中心地であるパウリスタ大通りのモダンな雰囲気と、若者文化が息づくヴィラ・マダレナ地区のアーティスティックな魅力を凝縮して体験します。ビル群の合間に現代アートが点在する大通りを散策し、サンパウロ美術館(MASP)のユニークな建築を眺めるだけでも、この街のエネルギーを感じられるでしょう。
パウリスタ大通りから地下鉄に乗り、おしゃれなショップやカフェが並ぶヴィラ・マダレナ地区へ。ここでのハイライトは、壁一面がグラフィティで埋め尽くされた「バットマン横丁(Beco do Batman)」です。色鮮やかなストリートアートは、ブラジルの社会やカルチャーを映す鏡。お気に入りのアートの前で写真を撮ったり、近くのカフェでブラジルコーヒーを片手に道行く人々を眺めたりと、パウリスターノ(サンパウロっ子)の日常に溶け込む時間をお楽しみください。
このコースは、移動は地下鉄と徒歩が中心で、所要時間は約4時間、費用は交通費とカフェ代でR$50(約1,500円)程度から楽しめます。短時間でサンパウロの「今」を体感したい方にぴったりです。
【1日コース】歴史と美食の交差点!セントロ&メルカドンで文化を味わう
サンパウロの歴史、移民文化、そして胃袋をがっちり掴む食文化まで、1日で深く味わい尽くす欲張りなコースです。まずは街の原点であるセントロ(旧市街)からスタート。荘厳なカテドラル・メトロポリターナや、ヨーロッパのオペラハウスを彷彿とさせる市立劇場など、歴史的建造物を巡ります。ただし、このエリアは日中でもスリや置き引きが多いため、手荷物には十分注意してください。
お昼は、活気あふれる市営市場「メルカドン」へ。色とりどりのフルーツや香辛料が並ぶ中、地元の人々と肩を並べて名物の巨大モルタデッラ(ハム)サンドにかぶりつきましょう。市場の売り子たちの威勢の良い声や陽気な笑顔に触れれば、自然と挨拶の言葉を交わしたくなるはず。ここでの活気あふれる雰囲気こそ、サンパウロの文化のリアルです。市場内のトイレは有料の場合が多いので、記事で触れた「トイレ事情」を実体験する良い機会にもなります。
午後は世界最大級の東洋人街、リベルダージへ。鳥居が立つ街並みはどこか懐かしく、日系移民がブラジル文化に与えた影響の大きさを感じさせます。このコースは地下鉄を駆使して移動し、所要時間は約8時間、費用は食事代やお土産代を含めてR$150(約4,500円)程度を見込むと良いでしょう。
【2日間コース】サンパウロを遊び尽くす!文化・自然・ナイトライフ完全制覇
サンパウロの多面的な魅力を余すことなく体験したいなら、この2日間コースがおすすめです。1日目は上記の「1日コース」をベースに、歴史と美食を堪能。夜はヴィラ・マダレナ地区に戻り、ボサノヴァの生演奏が聴けるバーで、ブラジルの夜にしっとりと酔いしれてみてはいかがでしょうか。
2日目は、都会のオアシス「イビラプエラ公園」での朝の散策から始めます。ジョギングやサイクリングを楽しむ市民に混じって、のんびりとした時間を過ごしましょう。公園内にはアフロ・ブラジル博物館などもあり、ブラジルの多様な文化のルーツに触れることができます。午後は高級ブティックが軒を連ねるジャルジンス地区のオスカー・フレイレ通りでショッピング。洗練されたブラジルブランドのデザインに驚かされるはずです。
旅の締めくくりは、本場のシュラスカリアでのディナー。次々と運ばれてくるジューシーな肉の塊に、旅の満足度は最高潮に達するでしょう。このコースでは地下鉄と配車アプリ(Uberなど)を併用するのが効率的です。費用はR$500(約15,000円)~と少し上がりますが、挨拶の文化から食、アート、自然、ファッションまで、サンパウロの持つあらゆる表情に触れることができる、まさに決定版のプランです。
少し変わった体験:サンパウロ, ブラジル
サンパウロの魅力は、有名な美術館や公園だけではありません。この巨大都市の真の顔は、地元の人々の日常にこそ隠されています。ここでは、ガイドブックには載っていない、一歩踏み込んだユニークな体験を3つ厳選してご紹介します。あなたの旅を忘れられないものにする、特別な時間を見つけにいきましょう。
1. 魂を揺さぶるリズム!カポエイラ道場でアフロ・ブラジリアンの文化を体感
ブラジルといえばサンバやサッカーを思い浮かべるかもしれませんが、その魂の奥深くに触れたいなら「カポエイラ」の体験は外せません。カポエイラは、かつてアフリカから連れてこられた人々が生み出した、ダンス、格闘技、そして音楽が融合した唯一無二の文化です。観光客向けのショーで見るのとは全く違う、本物の道場(Academia)の熱気と一体感を味わってみませんか?ビリンバウの独特な音色に合わせて、基本のステップ「ジンガ」を踏むだけでも、体の内側からエネルギーが湧き上がってくるのを感じるはずです。初心者向けの体験クラスでは、先生が丁寧に基本動作から教えてくれるので、運動が苦手な方でも安心して参加できます。言葉の壁を越えて、音楽と動きで心を通わせる瞬間は、最高の思い出になるでしょう。
- 予約方法: Airbnb ExperiencesやGetYourGuideといったプラットフォームで「Capoeira Class São Paulo」と検索するのが最も簡単です。英語対応のクラスも多く見つかります。
- 参加費用: 1回90分〜120分の体験クラスで、約100~250レアル(約3,000円~7,500円)が目安です。
2. あなたもアーティスト?Vila Madalenaでストリートアートを描く
壁という壁がキャンバスに変わる街、サンパウロ。特に、おしゃれなエリアとして知られるヴィラ・マダレナ(Vila Madalena)は、世界中からストリートアーティストが集まるグラフィティの聖地です。「バットマン横丁(Beco do Batman)」を散策するだけでも楽しいですが、さらに一歩進んで、あなた自身がアーティストになってみませんか?このエリアでは、プロのグラフィティ・アーティストから直接スプレー缶の使い方を学び、壁に自分のアートを描くという特別なワークショップが開催されています。デザインの考え方からスプレーのテクニックまで、基本から教えてもらえます。自分の手で描いた作品が、サンパウロの街の一部になるかもしれないという興奮は、他では決して味わえません。街の創造的なエネルギーを肌で感じる、アーティスティックな体験です。
- 予約方法: Airbnb Experiencesで「Graffiti Workshop」や「Street Art Experience」と検索すると、多くのオプションが見つかります。アーティストのInstagramから直接申し込める場合もあります。
- 参加費用: 2〜3時間のワークショップで、約200~400レアル(約6,000円~12,000円)が相場です。スプレー缶などの画材費は通常料金に含まれています。
3. 地元民に愛される憩いの場「ボテッコ」でブラジルの日常に乾杯
サンパウロ市民のリアルな日常に飛び込むなら、夜はレストランではなく「ボテッコ(Botequim)」へ向かいましょう。ボテッコは、日本の居酒屋やスペインのバルに似た、地元の人のためのカジュアルなバーです。キンキンに冷えたビール(Cerveja estupidamente gelada)を片手に、コシーニャ(鶏肉のコロッケ)やパステウ(揚げパイ)をつまむのが定番スタイル。ここは単なる飲み屋ではなく、仕事仲間や友人が集い、語り合い、笑い声が絶えない地域のコミュニティが集う社交場なのです。予約は不要。プラスチックの椅子に腰掛け、周りの活気に身を任せているだけで、いつの間にかサンパウロの日常に溶け込んでいる自分に気づくはずです。少し勇気を出して隣の人に「サウージ!(乾杯!)」と声をかけてみれば、旅はもっと面白くなります。
- 予約方法: 予約は基本的に不要です。気になるお店にふらっと立ち寄るのがボテッコの楽しみ方です。金曜の夜は混み合うので、早めの時間に行くのがおすすめです。
- 参加費用: 非常にリーズナブル。ビール1本15レアル(約450円)、おつまみは一皿10〜25レアル(約300円〜750円)程度。一人2,000円もあれば十分に楽しめます。
グルメとお土産:サンパウロ, ブラジル
「挨拶は頬にキス」といった文化的な側面に加え、サンパウロの旅で決して忘れてはならないのが、その圧倒的な食の魅力です。世界中からの移民が持ち込んだ食文化がこの地で融合し、世界中の美食家を魅了する「食の都」へと進化を遂げました。ここでは、サンパウロ滞在中に絶対に味わってほしい絶品グルメと、旅の思い出を持ち帰るためのおすすめ土産を、ジャーナリストの視点から徹底ガイドします。
絶対に外せない!サンパウロの必食グルメ
まずは、サンパウロに来たら絶対に食べ逃せない、代表的な料理とストリートフードをご紹介します。胃袋をしっかり空けて挑みましょう!
- シュラスコ (Churrasco)
ブラジル料理の代名詞。様々な部位の牛肉や豚肉、鶏肉などを長い鉄串に刺して焼き上げ、テーブルで切り分けてくれる豪快な肉料理です。「シュラスカリア」と呼ばれる専門店で、ウェイターが次々と運んでくる肉の饗宴を心ゆくまで楽しみましょう。特に、牛のランプキャップにあたるピッカーニャ(イチボ)は必食です。 - フェイジョアーダ (Feijoada)
ブラジルの国民食ともいえる、黒豆と豚の耳や尾、ソーセージなどをじっくり煮込んだシチュー。水曜日と土曜日に提供するレストランが多いのが特徴です。ご飯やファロファ(炒ったマンジョッカ芋の粉)、ケールの炒め物、オレンジのスライスと一緒に食べるのがサンパウロ流。 - パステル (Pastel)
週末に各地で開かれる「フェイラ」と呼ばれる青空市場の定番ストリートフード。ひき肉やチーズ、パウミット(ヤシの新芽)など様々な具材を小麦粉の薄い生地で包んで揚げた、サクサクのスナックです。絞りたてのサトウキビジュース(Caldo de Cana)との相性は抜群です。 - コシーニャ (Coxinha)
鶏のささみをほぐして味付けし、ジャガイモなどを練り込んだ生地で包んで揚げた、涙滴型のコロッケのような軽食。バール(軽食店)やパン屋で手軽に食べられる、地元民に愛されるB級グルメの王様です。
美食家も唸る!おすすめレストラン&ローカル屋台
サンパウロには星付きレストランから活気あふれる市場まで、食の選択肢が無限にあります。目的に合わせてお店を選んでみてください。
- 高級シュラスカリア:「Fogo de Chão」や「Barbacoa」
特別なディナーには、質の高い肉と洗練されたサービスを提供する有名店がおすすめです。サラダバーも非常に充実しており、肉だけでなく野菜や前菜も存分に楽しめます。予約をして訪れるとスムーズです。 - ムニシパル市場 (Mercado Municipal)
「メルカドン」の愛称で親しまれる巨大な公設市場。名物は、これでもかというほどモルタデッラ(ハム)が挟まれた巨大サンドイッチと、新鮮なパステルです。活気あふれる雰囲気の中で、ローカルフードを味わいましょう。 - リベルダージ地区 (Bairro da Liberdade)
世界最大級の日本人街。ラーメンや寿司など本格的な日本食が恋しくなったらここへ。日本だけでなく、中国や韓国のレストランや食材店も多く、アジアの活気を感じられるエリアです。週末には屋台も出て賑わいます。
思い出を持ち帰る!サンパウロの人気お土産
旅の締めくくりは、思い出を形にするお土産探し。ブラジルらしさを感じられる、喜ばれること間違いなしのアイテムを選びましょう。
- ブラジル産コーヒー豆
世界一の生産量を誇るブラジルコーヒー。スーパーでも手軽に購入できますが、コーヒー専門店で豆の種類や焙煎度合いを選んで購入するのがおすすめです。香り高い一杯を、日本の日常でも楽しめます。「Suplicy」や「Coffee Lab」などが有名です。 - カシャッサ (Cachaça)
国民的カクテル「カイピリーニャ」のベースとなる、サトウキビを原料にした蒸留酒。熟成させていないフレッシュなタイプから、樽で熟成させた高級品まで様々です。スーパーマーケットや空港の免税店で、美しいボトルデザインのものを選ぶのも楽しいでしょう。 - ハワイアナスのサンダル (Havaianas)
日本でも人気のブラジル発ビーチサンダル。現地では驚くほど安く、日本では見かけない限定デザインも豊富に揃っています。高級ブティックが並ぶオスカー・フレイレ通りにあるコンセプトストアは必見です。 - プロポリス製品やはちみつ
ブラジルは高品質なグリーンプロポリスの産地としても有名です。健康志向の方へのお土産として、喉スプレーやキャンディー、液体エキスなどが人気。薬局や健康食品店、市場などで購入できます。
知っておくと便利なサンパウロ滞在情報
エネルギッシュな大都市サンパウロを最大限に楽しむために、知っておくと安心な実践情報をお届けします。交通手段から現地の習慣まで、これさえ読めば初めてのサンパウロも怖くありません。旅の準備の総仕上げに、ぜひお役立てください。
サンパウロ市内の交通手段
広大なサンパウロを効率よく移動するには、公共交通機関と配車アプリの使い分けが鍵となります。それぞれの特徴を理解して、スマートに街を巡りましょう。
- 地下鉄 (Metrô) と鉄道 (CPTM): 市内観光の最も基本的な足です。路線網が発達しており、主要な観光地やビジネス街へアクセスできます。交通系ICカード「Bilhete Único」を入手すると、地下鉄、鉄道、バスの乗り降りがスムーズになり、乗り継ぎ割引も適用されるため非常におすすめです。駅の窓口や券売機で購入・チャージが可能です。
- バス (Ônibus): 地下鉄網を補完するように市内を網羅しています。乗りこなすのは少し難しいかもしれませんが、「Bilhete Único」があれば料金支払いは簡単です。利用する際は、バス停で目的のバスが来たら手を挙げて乗車の意思を示しましょう。
- 配車アプリ (Uber, 99): サンパウロではタクシーよりも配車アプリが主流で、安全かつ非常に便利です。料金が乗車前に確定するため、言葉の不安があっても安心して利用できます。特に夜間や荷物が多い時の移動におすすめです。アプリを事前にダウンロードしておきましょう。
インターネット・通信環境
旅の情報を調べたり、地図アプリを使ったりと、今やスマートフォンは必須アイテム。サンパウロでの通信手段を確保しておきましょう。
- SIMカード: グアルーリョス国際空港や市内のショッピングモールにあるキャリア(Vivo, Claro, TIMなど)の店舗で購入できます。旅行者向けのプランも用意されています。購入にはパスポートが必要ですので、忘れずに持参してください。
- Wi-Fi環境: 多くのホテル、カフェ、レストラン、ショッピングモールでは無料Wi-Fiが提供されています。ただし、公共のWi-Fiはセキュリティが万全ではない場合もあるため、個人情報の入力や金融機関へのアクセスは避けるのが賢明です。
言語について:ポルトガル語が基本
ブラジルの公用語はポルトガル語です。観光地のホテルや高級レストランでは英語が通じることもありますが、ローカルな店やタクシーではほとんど通じないと考えましょう。簡単な挨拶や数字だけでも覚えておくと、現地の人との距離がぐっと縮まります。
- こんにちは: Olá / Oi (オラ / オイ)
- ありがとう: Obrigado (オブリガード – 男性の言葉) / Obrigada (オブリガーダ – 女性の言葉)
- お願いします: Por favor (ポル・ファヴォール)
- はい / いいえ: Sim / Não (シン / ナォン)
翻訳アプリをスマートフォンにインストールしておくと、いざという時に非常に役立ちます。
チップ文化と支払い事情
ブラジルのチップ文化は、欧米とは少し異なります。支払い時に戸惑わないよう、基本を知っておきましょう。
- レストラン: ほとんどの場合、会計伝票に「Taxa de Serviço」としてサービス料10%が既に含まれています。この支払いは任意ですが、満足のいくサービスであればそのまま支払うのが一般的です。そのため、追加でチップを置く必要は基本的にありません。
- ホテル: 荷物を運んでくれたベルボーイや、部屋をきれいにしてくれたハウスキーパーには、感謝の気持ちとして5〜10レアル程度のチップを渡すとスマートです。
- クレジットカード: 多くの場所でクレジットカードが利用できますが、小さな商店や屋台では現金のみの場合もあります。スキミング被害も報告されているため、カードの利用は信頼できる店舗に限り、現金もいくらか用意しておくと安心です。
知っておきたい習慣:挨拶のキスとトイレ事情
記事のタイトルにもある、ブラジルならではの文化についても解説します。これを知っておけば、現地で驚くことも少なくなるはずです。
- 挨拶のキス (Beijinho): 女性同士、あるいは男女間で挨拶を交わす際、頬と頬を軽く合わせる「ベイジーニョ」が一般的です。サンパウロでは、片方の頬に1回が基本。男性同士は通常握手を交わします。これは親愛の情を示す文化であり、ごく自然な行為です。
- トイレ事情: ショッピングモールやレストランなどのトイレは無料で清潔な場合が多いですが、長距離バスターミナルや一部の公共施設では有料のことがあります。そして最も重要なのが、使用済みのトイレットペーパーは便器に流さず、備え付けのゴミ箱に捨てるというルールです。ブラジルの下水管は細く詰まりやすいため、これは必ず守るべきマナーです。
緊急時の連絡先と安全対策
万が一の事態に備えて、緊急連絡先を控えておきましょう。サンパウロは魅力的な都市ですが、治安には注意が必要です。
- 警察: 190
- 救急車: 192
- 消防: 193
- 在サンパウロ日本国総領事館: (11)3254-0100 パスポートの紛失・盗難などの際に頼りになります。事前に連絡先や所在地をメモしておきましょう。
安全対策として、華美なアクセサリーや高級腕時計は身につけず、スマートフォンを操作しながら歩くのは避けるなど、常に周囲への注意を怠らないようにしてください。特に夜間や人通りの少ない場所では、徒歩での移動を避け、配車アプリを利用することをおすすめします。
サンパウロの鼓動を感じる旅へ
サンパウロ旅行で知っておきたい、頬へのキスという親しみを込めた挨拶や、少し戸惑うかもしれない有料の公衆トイレ、そして旅を最大限に楽しむためのベストシーズン。これらはすべて、活気に満ちたサンパウロのリアルな文化の一片です。一見すると驚くような文化の違いも、そこに住む人々の温かさに触れる貴重なきっかけとなります。
事前に現地のリアルを知ることで、戸惑いは好奇心へと変わり、あなたの旅をより深く、彩り豊かなものにしてくれるはずです。この記事が、情熱の都市サンパウロへの扉を開く小さな鍵となれば幸いです。あなただけの忘れられない物語を、ぜひこの街で紡いでください。